ウェビナーとは?初心者向けに意味・種類・メリットを徹底解説

近年、「ウェビナー」という言葉を耳にする機会が増えました。しかし、「なんとなくは分かるけれど、詳しくは知らない」「Web会議と何が違うの?」といった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ウェビナーについて学びたい初級者から中級者の方向けに、ウェビナーの基本的な意味から、種類、メリット・デメリット、さらには開催方法の概要や成功の秘訣まで、分かりやすく解説します。この記事を読めば、ウェビナーの全体像を掴み、効果的な活用への第一歩を踏み出せるはずです。
目次
ウェビナーとは?

ウェビナー(Webinar)とは、「ウェブ(Web)」と「セミナー(Seminar)」を組み合わせた造語です。その名の通り、インターネットを通じてオンラインで開催されるセミナーや講演会のことを指します。「オンラインセミナー」や「Webセミナー」と呼ばれることもあります。
企業の商品説明会や会社説明会、社員研修、専門家による講演、教育講座など、様々な目的で活用されています。インターネット環境さえあれば、パソコンやスマートフォン、タブレットを使って、世界中どこからでも参加・開催できるのが大きな特徴です。
インターネット環境さえあればどこでも誰でも参加できるということで、様々なシーンで活用されています。また、「オンラインセミナー」と「オフラインセミナー」を合わせた「ハイブリッドセミナー」も近年は多く開催されています。
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ウェビナーとWeb会議(ミーティング)の決定的な違い
ウェビナーと混同されやすいのが「Web会議(ミーティング)」です。どちらもオンラインでコミュニケーションを取る形式ですが、その目的と形式には大きな違いがあります。初心者の方が最初に押さえておくべき重要なポイントです。
特徴 | ウェビナー | Web会議(ミーティング) |
主な目的 | 一方向からの情報伝達・講演 | 双方向のコミュニケーション・議論 |
参加者の役割 | 主催者(ホスト)、登壇者(パネリスト)、視聴者 | 全参加者が対等に発言・画面共有可能 |
コミュニケーション | 主に主催者から視聴者への一方向。チャットやQ&A機能で限定的な双方向性も可能。 | 参加者同士が自由に発言・対話する双方向。 |
想定される用途 | 大規模な講演会、会社説明会、製品発表会、研修、セミナー | 社内会議、顧客との打ち合わせ、少人数でのディスカッション |
簡単に言うと、ウェビナーは「オンライン上のセミナー・講演会」 であり、Web会議は「オンライン上の会議室」 とイメージすると分かりやすいでしょう。
参考記事:Zoomウェビナーとは?使い方と設定方法
ウェビナーの主な種類
ウェビナーにはいくつかの配信形式がありますが、ここでは代表的な2つの種類と、補足としてもう1つの形式をご紹介します。
・ライブ配信(リアルタイム配信)
ライブ配信は、設定された日時にセミナーを生放送で配信する形式です。〇特徴:
リアルタイムで情報が届けられ、チャット機能やQ&A機能を通じて、参加者と主催者が双方向のコミュニケーションを取ることが可能です。〇メリット:
参加者は臨場感や一体感を味わいやすく、最新情報を即座に入手できます。質疑応答もその場で行えるため、疑問をすぐに解消できます。〇デメリット:
配信中の機材トラブルや通信環境の不具合といったリスクが伴います。また、開催日時が決まっているため、参加者はその時間に合わせる必要があります。
・録画配信(オンデマンド配信)
録画配信は、事前に録画・編集したセミナーコンテンツを、参加者が好きなタイミングで視聴できるように配信する形式です。〇特徴:
事前にコンテンツを作り込むことができるため、編集によって質の高い情報提供が可能です。〇メリット:
参加者は自分の都合の良い時間に、何度でも繰り返し視聴できます。主催者側も、一度作成したコンテンツを長期間活用できる利点があります。〇デメリット:
リアルタイムでの双方向コミュニケーションは基本的にできません。また、情報の鮮度が求められる内容には不向きな場合があります。
・(補足)疑似リアルタイム配信
事前に録画した映像を、決まった日時にライブ配信のように配信する形式です。録画配信の質の高さと、ライブ配信のような一体感をある程度両立できるメリットがあります。チャット機能などを併用すれば、リアルタイムでの質疑応答も可能です。
ウェビナーのメリット/デメリット
ウェビナーには、主催者側と参加者側の双方にメリットとデメリットがあります。
主催者側のメリット
・場所を選ばず広範囲に集客可能:
会場の制約がないため、国内外問わず多くの参加者を集められます。
・コスト削減:
会場費や設営費、運営スタッフの人件費、資料の印刷費などを大幅に削減できます。
・録画して再利用可能:
開催したウェビナーを録画しておけば、オンデマンドコンテンツとして再配信したり、社内教育資料として活用したりできます。
主催者側のデメリット
・参加者の反応が見えにくく、離脱しやすい:
対面セミナーと異なり、参加者の表情や反応を直接見ることが難しいため、関心を維持する工夫が必要です。
・通信環境や機材トラブルのリスク:
安定したインターネット回線や適切な機材が不可欠で、トラブルが発生するとウェビナーが中断してしまう可能性があります。
・講師のスキルや見せ方が重要:
画面越しのコミュニケーションとなるため、参加者を引き付ける話し方や資料の見せ方など、講師のスキルがより重要になります。
参加者側のメリット
・場所や時間に縛られず参加可能:
インターネット環境があれば、自宅や職場、移動中など、どこからでも参加できます。録画配信なら時間も選びません。
・移動時間や交通費が不要:
会場へ足を運ぶ必要がないため、移動にかかる時間や費用を節約できます。
・気軽に参加できる:
服装などを気にする必要がなく、リラックスした状態で参加しやすいです。
参加者側のデメリット
・臨場感の欠如:
対面セミナーのような会場の熱気や一体感を感じにくく、集中力が途切れやすい場合があります。
・質疑応答がしにくい場合がある:
チャット機能などがあっても、大人数のウェビナーでは全ての質問に回答してもらえないこともあります。
・通信環境に左右される:
自宅のインターネット環境が不安定だと、音声が途切れたり映像が止まったりする可能性があります。
ウェビナーの開催方法(概要)

ウェビナーを実際に開催するには、いくつかのステップがあります。ここでは大まかな流れをご紹介します
STEP1: 企画
ウェビナーの目的、ターゲット層、テーマ、内容、開催日時などを具体的に決定します。
STEP2: ツール選定と機材準備
目的に合ったウェビナー配信ツールを選び、必要なカメラ、マイク、照明などの機材を準備します。
STEP3: 資料作成
分かりやすいプレゼンテーション資料を作成し、進行台本や運営マニュアルなども並行して作成します。
STEP4: 集客・告知
ウェブサイトやSNS、メールマガジンなどを活用してウェビナーの告知を行い、参加者を集めます。
STEP5: 開催準備・リハーサル
本番同様の環境でリハーサルを行い、進行や機材のチェックをします。
STEP6: ウェビナー 開催
当日は本番前に機材やツールプラットフォーム等の最終チェックを行います。本番中も映像や音声に乱れが無いか、不具合が発生していないかなど、配信をモニタリングしながらウェビナーを進行しましょう。
STEP7: 開催後のフォローアップ
参加者へのお礼メールの送信、アンケートの実施、録画映像の共有などを行います。
ウェビナーツールの選び方
数多くのウェビナーツールが存在するため、どれを選べば良いか迷うかもしれません。そのためここでは初心者が押さえておくべき選び方のポイントを4つご紹介します。
①必要な機能があるか?
配信したいウェビナーの規模(参加人数)や、Q&A機能、アンケート機能、録画機能など、必要な機能が備わっているか確認しましょう。
②予算は合うか?
無料プランの有無や、有料プランの料金体系が予算に見合っているか検討します。月額制、従量課金制など様々です。
③使いやすさはどうか?
主催者側にとって操作が簡単で、参加者側も迷わずアクセスできるような、直感的で分かりやすいインターフェースかどうかも重要です。
④サポート体制はどうか?
日本語でのサポートが受けられるか、トラブル発生時に迅速に対応してもらえるかなど、サポート体制の充実度も確認しておくと安心です。
ツール名 | 最適な用途 | 最大参加者数目安 | 主要インタラクティブ機能 | マーケティング連携 (CRM/MA) | セキュリティ機能 | 価格帯目安 | 日本語サポート |
Zoom Meetings/ Webinar | ウェビナー、中小規模会議、研修 | プランによる (例: Webinar 500人~) | Q&A、投票、チャット、ブレイクアウトルーム、挙手、画面共有 | 一部可能 (連携アプリ経由) | パスワード保護、待機室、暗号化 | 無料~高価格帯 | あり |
Microsoft Teams | 社内会議、共同作業、小規模ウェビナー | プランによる (例: 最大1,000人) | チャット、画面共有、録画、背景ぼかし、挙手 | Microsoft Dynamics連携 | アクセス制御、暗号化 | 無料~中価格帯 | あり |
Google Meet | 小規模会議、教育、手軽なウェビナー | プランによる (例: 最大500人) | チャット、画面共有、録画 (有料版)、Q&A、投票 | Google Workspace連携 | 暗号化、不正アクセス対策 | 無料~中価格帯 | あり |
YouTube Live | 大規模配信、一般公開イベント、製品発表 | 無制限 | ライブチャット、スーパーチャット、アンケート (外部ツール連携) | Google Analytics連携 | 公開/限定公開設定 | 無料 | あり |
EventHub | BtoB向けオンラインイベント全般、展示会、ハイブリッド | 要問合せ | ネットワーキング、ブース機能、資料DL、アンケート、Q&A、チャット | MA/CRM連携可能 | IP制限、SSO | 要問合せ | あり |
Cisco Webex Events (Webinars) | 大規模ウェビナー、企業向けイベント | プランによる (例: 最大10万人) | Q&A、投票、チャット、ブレイクアウトセッション、ジェスチャー認識 | Salesforce等連携可能 | 高度なセキュリティ機能 (E2E暗号化等) | 中~高価格帯 | あり |
ウェビナーを成功させるための秘訣
初めてウェビナーを開催する際に、成功確率を高めるための簡単な秘訣を4つご紹介します。
1.目的とターゲットを明確にする:
「誰に、何を伝えて、どうなってほしいのか」というウェビナーの目的とターゲットを明確にすることが、内容の企画から集客、当日の進行まで全ての基本となります。
2.参加者とのコミュニケーションを意識する:
一方的な情報提供にならないよう、チャットやQ&A、アンケート機能などを活用して、参加者との双方向のコミュニケーションを意識しましょう。参加者の満足度向上につながります。
3.リハーサルは必ず行う:
配信ツールや機材の操作確認、プレゼンテーションの流れ、時間配分など、本番を想定したリハーサルは必ず行いましょう。予期せぬトラブルを防ぎ、スムーズな運営につながります。
4.スマートフォンでの見やすさも考慮する
:
参加者の中にはスマートフォンで視聴する人も多くいます。スライドの文字サイズや情報量、グラフの見やすさなど、小さな画面でも内容が伝わるように配慮しましょう。
フロンティアチャンネルがウェビナー開催をサポート
ここまでウェビナーの基本について解説してきましたが、「実際に開催するとなると、何から手をつければ良いか分からない」「機材の準備や当日の運営が不安」といった方もいらっしゃるかもしれません。
フロンティアチャンネルでは、イベント運営・ライブ配信代行の専門企業として、お客様のウェビナー開催を強力にサポートしています。ISO/IEC 27001(情報セキュリティマネジメントシステム)の認証も取得しており、安心してご相談いただけます。
企画立案から必要な機材の手配、当日の配信オペレーション、さらには開催後のアンケート分析や動画編集まで、ワンストップで対応可能です。お客様の目的やご予算に合わせた最適なプランをご提案し、効果的なウェビナー実現のお手伝いをいたします。
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まとめ
ウェビナーは、場所や時間の制約を超えて多くの人に情報を届けられる強力なツールです。この記事でご紹介した基本的な知識やポイントを押さえることで、初心者の方でも効果的なウェビナーを開催し、ビジネスチャンスの拡大や顧客エンゲージメントの向上につなげることが可能です。
ぜひ、ウェビナーの活用を検討してみてはいかがでしょうか。もし開催に関してご不明な点やお困りのことがございましたら、お気軽にフロンティアチャンネルにご相談ください。
執筆者: フロンティアチャンネル編集部
フロンティアチャンネルは、オンラインイベント運営代行、ライブ配信・ウェビナーサポート、動画制作などを手掛ける専門チームです。お客様の多様なニーズにお応えし、心に残るイベント・コンテンツ制作を目指しています。